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製品ウォッチ

ピコ秒レーザー Raydiance , Inc. 「Discovery」 製品ウォッチ No001


今回紹介するレーザーはアメリカのRaydiance社(レイディアンス)がリリースするDiscoveryシリーズです。このDiscovery(ディスカバリー)シリーズは、アイセーフ波長で発振するデスクトップサイズの極短パルスファイバレーザーで、短いウォームアップタイムと動作環境に依存しない特性を持っており、既存の極短パルスレーザーが持ち得なかった「利便性」を提供します。繰返し周波数を幅広く設定でき全帯域で安定したパルスを出力するため、超微細加工などの分野で力を発揮します。この製品について日本代理店のカンタムエレクトロニクス株式会社の技術部の茂呂部長と荒井氏に詳細を伺うことが出来ましたので紹介します。

−Raydiance社−
LC:お世話になっております。
茂呂:お世話になっております。
荒井:お世話になっております。
LC:今回は御社が販売しているピコ秒ファイバーレーザーのRaydiance社製「Discovery」についてお話しを聞かせください。
茂呂:わかりました。
LC:このレーザーはいつ頃販売をはじめられたのですか?
茂呂:日本では2008年の夏に販売を開始しました。
LC:Raydiance社はアメリカのメーカーですね。
荒井:そうです。 Raydiance社はカリフォルニアのサンフランシスコの北に本社を構えています。2004年に設立された新しいレーザーメーカーで非常に優秀なスタッフがそろった会社です。質問を投げてもすぐにレスポンスがありますし、技術スタッフと直接話しもでき、やりとりもスムーズに行えるので私達も安心して取引させていただいています。
LC:では簡単にレーザーについて説明いただけますか?
茂呂:了解いたしました。

カンタムエレクトロニクスの茂呂氏(中央)と荒井氏(右)

− Discovery シリーズ−

荒井:このピコ秒ファイバーレーザーRaydiance社製Discoveryは現在「Discovery 1552-5」と「Discovery 1552-10」の2機種があります。2機種の違いはパルスエネルギーと最大繰り返し周波数が異なります。
LC:なるほど。
荒井:「Discovery 1552-5」はパルスエネルギーが5μJで最大繰り返し周波数が500Hzのスペックで、「Discovery 1552-10」はパルスエネルギーが10μJで最大繰り返し周波数が300Hzのスペックのレーザーになっています。
LC:モデルはパルスエネルギー重視しか、繰り返し周波数重視かの2種類と言うことですね。
荒井:そうです。
LC:特徴としては何になりますか?
荒井:レーザータイプとしてファイバーレーザーでありながらピコ秒レーザーであると言うことと、オシレーターからアンプまでファイバーレーザーであると言うことです。
茂呂:これまでのピコ秒レーザーは調整や安定性、大きさでは産業に対応する上では、やはり万全とは言い切れない部分が有りましたが、このDiscoveryシリーズは出力こそ小さいもののファイバーレーザーの安定性と信頼性そしてコンパクトな発振器に仕上がっており、その点は最大の特徴となっています。

ファイバーレーザー
 ファイバーレーザーとは共振器部分にファイバーを用いたレーザーの総称で、YbイオンやErイオンをドープしたシングルモードファイバのクラッドを2重構造にし、内側のクラッドにLDの励起光を流し込むようにして励起することで驚異的な効率で高品質なレーザー出力が得られるレーザーです。シングルモードの場合ファイバーのコア径は数ミクロンで発振波長はYbの場合、1μm〜1.1μm、Erの場合1.5μm領域です。Qスイッチやモードロックで短い時間幅のパルスを出力できるものもあります。
ファイバー内で励起されるため固体レーザーに比べ光学部品数も少なく振動にも強いレーザーです。

ファイバーレーザーの構造

荒井:出力が小さいとはいえ、パルスエネルギー10μJあり、パルス幅は1psec以下ですから、ピークパワーは計算値で最大6MWにもなりますから微細加工には十分なエネルギーとなります。
茂呂:しかもファイバーレーザーの特徴である高ビーム品質で加工しますので、数μmの穴加工や切断加工が行えますし、10ピコ秒以下の時間でアブレーション加工を行いますから熱影響がゼロと言える加工が行えます。
LC:小さな筐体となっていますが構造はどのようになっていますか?
荒井:フェムト秒レーザー同様にチャープパルス増幅(CPA, chirped pulse amplification)技術が使われていますので、コンパクトにするために特殊な技術を使っているわけではありませんが、オシレーターだけでなくアンプにもファイバーが利用されています。詳細は図をご覧ください。


ピコ秒レーザーの構造

LC:他にはどんな特徴がありますか?
茂呂:通常の固体レーザーでは繰り返し周波数を上げるとパルス幅が長くなるのですがこのレーザーはどの繰り返し周波数でもほとんど変化無く1ps以下のパルス幅になっています。繰り返し周波数とパルスエネルギーも別々に設定が行えます。繰り返し周波数はシングルショットから500kHzまで自由に設定でき、パルスエネルギーは1μJから5μJの間で設定可能です。

繰り返し周波数の違いによるパルス波形の測定結果

荒井:ビーム品質はスペックではM2が1.3と控えめですが、グラフを見て分かるとおり実測値は1.1位と非常に良い品質です。
LC:それはかなり控えめですね。せっかく良い性能を持っているのですから典型値で1.1-1.2みたいな書き方の方が良いかもしれませんね。
茂呂:オペレーション用のソフトも操作性がよく作られていて、簡単かつ直感的に扱えるようになっています。繰り返し周波数とパルスエネルギーの設定はスライダーバーになっていて数値を大きく移動するときも素早く行えます。
LC:そういうところまでこだわって作り込まれているっていいですね。
茂呂:発振のON-OFFもクリック操作ができます。ですから基本の操作に関してはマウスの操作のみで行えるようになっています。
LC:マウスのみの操作だと手袋をしたままでも操作性が良いのでクリーンルームでの使用にも歓迎されますね。
茂呂:手袋をしてキーボードを操作するのは意外とやりずらいですから、開発陣もそのあたりは経験してると思います。

ビーム品質の実測データ

荒井:設置も従来のレーザーから比べれば格段に簡単です。従来のレーザーだと厳重に梱包して、自分たちの車で運んでから設置するのですが、発振させるまでの調整もそれなりに必要でした。しかし、このピコ秒ファイバーレーザーはピコ秒というハイテクノロジーのレーザーでありながら、ファイバーレーザーの簡易性を兼ね備えて居るので、運ぶ際も宅配便業者に任せられるほど振動にも強いレーザーです。
LC:一般的なピコ秒はちょっとした振動でもアライメントが崩れてしまいがちですから、ファイバーレーザーの技術を導入することでウイークポイントが改善されていますね。
茂呂:安定性も非常によいですよ。デモ機は日本中を旅していますが、特に調整することもなく使用しています。もちろん毎回出力やパルス幅などチェックするのですが、出荷検査時と同じ性能を維持していますよ。
LC:そうですか。すごいですね。
茂呂:技術者としては楽させてもらえるレーザーです。
荒井:本当にありがたいです。

オペレーション用ソフトの画面

−デモ機によるサンプル加工−

LC:ところで、このレーザーを使ってデモ加工は行えるのですか?
荒井:デモで貸し出しするときもありますが、基本的に弊社のデモルームに常設してありますのでいつでも使用することが可能です。もちろん光学系も専用に用意してありますし、小さいですがステージもあるので簡単な加工が行えます。
茂呂:材料を持ち込んで立ち合いによるサンプル加工にも対応できますし、材料だけを送付していただき弊社で加工を行うことも可能です。さらにお客様の方に使用環境があればデモ機をお貸しすることも可能です。
LC:そうですか。こちらでデモすることも出来て、感触が得られればレーザーをお借りすることが出来るとは、導入を検討される方としては心強いですね。
荒井:メーカーのサポートもしっかりしていますし、是非お問い合せください。
LC:本日はありがとうございました。このピコ秒ファイバーレーザー「Discoveryシリーズ」についてよく分かりました。
茂呂:こちらこそありがとうございました。
荒井:ありがとうございました。

−Discoveryによるサンプル加工例−

Discoveryで行った加工実験の結果は加工技術情報のコーナーにございます。
加工事例にご興味ある方はこちらをご参考ください。
>>レーザー加工技術 No.014 ピコ秒ファイバーレーザーによる加工


ピコ秒レーザー Discovery

Raydiance社(USA)がリリースする「Discovery(ディスカバリー)シリーズ」は、アイセーフ波長(1552nm)で発振するデスクトップサイズの極短パルスファイバレーザーです。
短いウォームアップタイムと動作環境に依存しない特性は、既存の極短パルスレーザーが持ち得なかった「利便性」を提供します。
繰返し周波数を幅広く設定でき全帯域で安定したパルスを出力するため、理化学・医療・微細加工など幅広い分野に応用いただけます。

特長
・小型コンパクト
・短いウォームアップタイム
・高い信頼性と高い安定性
・繰り返し周波数を変えても変化しないパルス幅

主な仕様 ( Discovery 1552-5 )
レーザ種類:ピコ秒ファイバーレーザー
波長: 1552nm
出力:2.5W@500kHz
繰返し周波数:1Hz-500kHz
パルス幅:1.5ps以下
パルスエネルギー5μJ
ビーム品質:TEM00 M2=1.3
冷却方式:水冷(専用循環チラー)

>>製品の詳細はこちら


Discoveryシリーズ


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