レーザー発振器

レーザー発振器

レーザー加工においてレーザー発振器は車で言う“エンジン”にあたる最も重要な部分です。レーザーをスペックだけで比較してしまうのではなく特徴やスタイルを理解した上でレーザーを選択することにより最適なレーザー発振器を探し出すことが出来ると思います。ここではレーザー発振器を波長や種類に別けてあり、比較しながら探せるようにしてあります。
以下のグラフはレーザーをパルス幅と発振波長のマトリックスで分けています。各ボールをクリックするとリストページへ進みます。
パルス幅

CW

kW 半導体レーザー          kW 固体レーザー
kW CO2レーザー         
半導体レーザー                        
  CO2レーザー         
                   固体レーザー                    

μs

COレーザー                
                                固体レーザー      
CO2レーザー

ns

                   固体レーザー                    
           エキシマレーザー
  CO2レーザー         

ps

                   固体レーザー        

fs

                   固体レーザー        

  • 200nm
  • 400nm
  • 600nm
  • 800nm
  • 1μm
  • 2μm
  • 3μm
  • 5μm
  • 9μm
  • 波長
グラフ中のカラーボールアイコンをクリックするとレーザーリストページにジャンプします(CWを除く)
レーザー種類
概要・特徴

エキシマレーザー
レアガスとハロゲンガスに高い電圧を瞬間的にかけることで励起状態を作り出し、紫外領域で高い出力のパルス発振を行うガスレーザーです。パルス幅は数十nsで、ビームの断面は放電領域の形状を反映し長方形のビームを高出力で発振します。ビームが太く、パルスエネルギーも 大きいので、ビームを一点に集中させる加工よりも、比較的大きな面積を高い照射強度で一括処理加工するような応用に最も適しています。産業での使用も多いです。
主な波長[157nm][193nm][248nm][308nm][351nm

CO2レーザー
適量のヘリウムと窒素を混ぜた炭酸ガスに放電を加えてCO2分子の振動順位遷移から高い効率で波長10μm前後のkW級の大きな出力が得られます。最もポピュラーな大出力レーザで加工用レーザーのチャンピオンと言えます。遠赤外線は多くの物質で吸収され熱となって材料を融かすため鋼鈑の切断や金属の溶接などで利用されています。また装置価格が安いためコンシュマー向けのレーザーマーカーやレーザー彫刻機にも搭載されています。
主な波長[9.3μm][9.4μm][9.6μm][10.2μm][10.6μm

COレーザー
炭酸ガスレーザーの二酸化炭素の代わりに一酸化炭素を用いたレーザーですが安定した連続発振が非常に難しく、新しい可能性を持ったレーザーです。パルス幅はマイクロ秒オーダーで波長はCO2レーザーの半分の波長の5μmという他のレーザーにも無い発振波長を持っておりこの波長に有効な材料の加工や医療などに使用されております。カルコゲナイドファイバーは 5μmの波長で十分な透過があるため短い距離であれば出力次第でファイバー伝送も可能になります。
主な波長[5.5μm

固体レーザー(LD励起)
NdイオンなどがドープされたYAG等の結晶をLD(ダイオードレーザー)により励起し、波長約1μmのレーザー光を出力します。LD励起により効率が高く、ビームが熱で揺らぎにくいので、微小なスポットに安定して集光でき、この点を生かして微細加工にも威力を発揮できます。原則内部に高い電圧を使用することもなく、メンテナンス性も期待できます。 大出力の製品は鋼鈑の切断や溶接に使用されています。非線形光学結晶でグリーンやUV光も作れます。
主な波長[193nm][266nm][355nm][532nm][1053nm][3μm

固体レーザー(ランプ励起)
NdイオンがドープされたYAG等の結晶を高輝度ランプやフラッシュランプにより励起し、波長約1μmのレーザー光を出力します。パルス発振の場合、励起用ランプの制約から10Hz~20Hzの繰り返しが一般的です。LD励起に比べてパルスエネルギーを大きくできますが、ビーム品質はLD励起ほど良質のものは得にくい傾向があります。各種金属の溶接をはじめ電線や電池タブなどの電極溶接、レーザーマーキング、その他、各種レーザー加工にも使用されています。
主な波長[266nm][355nm][532nm][1064nm

ファイバーレーザー
YbイオンやErイオンをドープしたシングルモードファイバのクラッドを2重構造にし、内側のクラッドにLDの励起光を流し込むようにして励起することで驚異的な効率で高品質なレーザー出力が得られます。発振波長はYbの場合、1μmから1.1μm、Erの場合1.5μm領域です。Qスイッチやモードロックで短い時間幅のパルスを出力できるものもあります。シングルモード発振とマルチモード発振の製品が販売されています。(グラフの固体レーザーに含みます)
主な波長[355nm][532nm][1μm][1.5μm][2μm][3μm

ディスクレーザー
Ndイオンの代わりにYAGの結晶とマッチングの良いYbイオンを高い濃度で混入しLD(ダイオードレーザー)で高密度な励起を行うことで、薄いディスク状の媒体から波長約1μmのレーザー光を大きな出力で得られるレーザーです。レーザー媒体がディスクのため放熱性がよく熱による熱レンズ効果などのビーム品質の劣化が少ないのが特徴です。非線形光学結晶でグリーンやUV光も作れます。各種レーザー加工に使用されています。(グラフの固体レーザーに含みます)
主な波長[343nm][515nm][1030nm

半導体レーザー
光通信用の需要が牽引してハイパワーの光源としても著しい進歩を遂げたレーザーダイオードをアレー状に並べ、その出力ビームを直接レーザー加工に使用できるようにしたレーザー発振器です。特徴的な出力ビーム形状を整え、さらに低NAのマルチモードファイバに結合したファイバーカップリングモデルも出現しています。最近ではLDの高出力化、高安定化が進みスタックすることで数kWの製品が登場しています。またLDの品質も上がり長期保証を行うメーカーが増えています。
主な波長[405nm][450nm][808nm][900nm][960nm][1080nm

パルス幅
概要・特徴
CW(連続波)

CWとはコンティニュアス・ウェーブ(Continuous Wave)の頭文字で日本語では連続波といいます。つまりLEDのように連続して光り(発振)続けるレーザーです。製品では発振をonにしたりoffにしたり高速にスイッチングすることにより変調(モジュレーション)できる機能を持っています。
CWレーザーには半導体レーザーや固体レーザー、CO2レーザーがあります。

μs(マイクロ秒)

パルス幅とはパルスレーザーの発振1ショットにかかる時間、つまり1ショットの発光時間のことです。ほんの一瞬ですが厳密に測定するとレーザーのタイプによりそれぞれ異なります。
μsオーダーのパルス幅を持ったレーザーにはCOレーザーとCO2レーザーがあります。
μs=(0.000001秒)100万分の1秒

ns(ナノ秒)

パルス幅とはパルスレーザーの発振1ショットにかかる時間、つまり1ショットの発光時間のことです。ほんの一瞬ですが厳密に測定するとレーザーのタイプによりそれぞれ異なります。
nsオーダーのパルス幅を持ったレーザーにはエキシマレーザーや固体レーザー、CO2レーザーがあります。
ns=(0.000000001秒)10億分の1秒

ps(ピコ秒)

パルス幅とはパルスレーザーの発振1ショットにかかる時間、つまり1ショットの発光時間のことです。ほんの一瞬ですが厳密に測定するとレーザーのタイプによりそれぞれ異なります。
psオーダーのパルス幅を持ったレーザーは固体レーザーだけになります。
ps=(0.000000000001秒)1兆分の1秒

fs(フェムト秒)

パルス幅とはパルスレーザーの発振1ショットにかかる時間、つまり1ショットの発光時間のことです。ほんの一瞬ですが厳密に測定するとレーザーのタイプによりそれぞれ異なります。
fsオーダーのパルス幅を持ったレーザーは固体レーザーだけになります。
fs=(0.000000000000001秒)1000兆分の1秒